ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

ESSAY, 海外

重箱の隅をつつく日記-1 「ユニクロに行くため、ボルドーへ①」

フランスはどこへ行っても美しい街並み只々感嘆するばかりです。

そして、それを保存する市民達の、景観への意識の高さには感服です。

 

でも、その逆にどこへ行っても、犬の糞と立ションまみれの道路、落書きだらけの遺跡、そして広場という広場はスケートボーダーが我が物顔で空間を占有していいます。

 

ボルドー  スケボー

(教会前の広場を占有する少年たち。通行の多い場所なのでかなり危険。)

 

でも、だれもそんなことを気に留めません。

 

本当に日本と真逆。

 

そこが、フランスの良さであり悪さであります。

 

しかし、その良し悪しの中に、日本が学ぶべきところも多いように見えます。

 

このコラムシリーズでは、海外のそんな学ぶべき点あるいは、学んではいけない点を、重箱の隅をつつくように連載していきたいと思います。

 

連載

ユニクロが為に

先日、フランス北西の港街、ボルドーに行ってきました。

 

ユニクロのヒートテックの股引を買うために・・・。

ボルドー ユニクロ

ユニクロは、フランスではパリとリヨンとボルドーにしかありません。

我が街ナントからバスで5時間・・・。

 

そしてついでに気楽に観光、としゃれこもうとしたのですが、

いつもの癖でここでも重箱の隅、見つけてしまいました。

 

そんな写真を何枚かご紹介します。

 

ボルドーで重箱その1

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

街の中心にある、巨大で荘厳な教会。名前をボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)と言います。

 

広場はクリスマスマーケットの屋台で賑わっています。

 

 

教会の壁を、フライングバットレスが支えているところを見るとゴシック様式でしょうか?

 

でも、ゴシックにしてはちょっとシンプル過ぎるような・・・(※後で調べてみたところ、建物の一部はロマネスク様式だとか)

 

 

これはボルドーの街並みにも言える事なのですが、パリのそれと比べて、この教会は質実剛健な装飾に明るい石の色、立方体を基調とした柱。

 

なので少しイタリアっぽさを感じるというか、とても安心感のある作りとなっています。

 

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

 

そんな教会の入口には、ゴシックらしいレリーフ彫刻がその周りをぐるっと囲っています。

左右に立ち並ぶ人物彫刻達は、キリスト教の聖人でしょうか、それとも聖職者?

 

僕はこの時代の、ちょっとアルカイックで縦長の彫刻が大好きです。

 

 

しかし、そこはフランス。 近づいてみるとやはり落書きされていました。

 

それもとてもスマートに。

 

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

ご覧ください・・・。(入口右側の彫刻です。)

 

 

最初、視線を感じたのです。

 

ああこれが世にいう、

 

 

「神は私を見ておられる!」

 

 

だなと思ったのですが、視線の感じる先を見ると、なんと彫刻がこちらを見つめているではありませんか。

 

 

しかも何か、煽るような微笑み。

 

 

あまりの見事さに、これは元々そういう彫刻なのだと思い始めましたが、この時代の彫刻にはたしか「黒目」の表現はないはずです・・・。

 

 

近づいて、良く見てみましょう。

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

 

見事としか言いようのない表情です。

 

なんという煽り!

 

 

いったい誰が、こんなところの彫刻に、こんなにささやかで鮮やかな落書きをしたのでしょうか?

 

それとも、これがこの彫刻のオリジナルの姿!?

 

しかし、ほかの聖人たちには黒目はありません。

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

やはりありません。

 

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

これこそアルカイックの本懐、”許しの微笑”ではないでしょうか!?

 

 

黒目が付くだけで随分変わってしまうものです。

 

 

なので、フォトショップで黒目を消してみました。

 

 

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

気のせいか、まだ視線を感じる気がします。

 

 

 

それでも、さきほどよりも笑みの質が、

 

 

人を小馬鹿にするものから、

 

賢人のそれへと変化したように感じます。

 

 

参考に、再び黒目ver.

 

 

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)

ああ!やっぱりこれは人を小馬鹿にする笑みです。見事です!

 

 

この落書きをした人は相当なセンスの持ち主ではないでしょうか!?

 

 

他の観光客たちは気づく気配も無し、僕は一人、この落書きと対峙して、ニンマリとしました。

 

 

もちろん悪いことなんですけどね

 

 

アルカイックスマイルの彫刻をよく理解した人の確信犯ではないでしょうか。

 

 

 

ちなみに、教会の中の3ユーロで入れる小さい博物館にあった聖ミカエルの彫刻も、別の意味でニンマリものでした!

ボルドー・サンタンドレ教会(Cathédrale Saint-André de Bordeaux)(彫刻技術の発展と共に失われていった、こういう実直な表現、大好きです。)

 

連載

PROFILE

タイヘイ

桃栗三年柿八年、わたしはきっと五十年。 現在芸大休学生、もうすぐ休学を休みます。 好きな物は歴史とクラシックカメラ

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