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昭和天皇が眠る武蔵陵墓地は、森林浴もできる緑でいっぱい

天皇が眠るお墓といえば、古墳をイメージされるかと思います。

 

大阪にある大仙陵古墳や、神戸にある五色塚古墳は有名ですね。

歴史的な経緯から、ほとんどの陵(天皇のお墓)は近畿地方にありますが、大正天皇そして昭和天皇は武蔵陵墓地に眠っています。

 

墓地といっても、大変美しく心あらわれるパワースポットとしても有名です。

 

以下、実際に行ってみた感想を。

空気が違う!高尾駅はすでに自然豊かな田舎

JR中央本線と京王高尾線の高尾駅が最寄り駅です。

 

降りた瞬間から、匂いが違うんです。

なんというか、森林の匂いがするんですよね。

 

駅を出ると、こんな感じ。

 

 

 

東京の端っこということもあり、いい意味で田舎ですね。

 

駅から武蔵陵墓地まではやや距離があるので、駅前で待っているバスかタクシーを使うと良いでしょう。

タクシー料金は、800円ほど。

まるで森林公園!清らかな空気に満ちた墓地内

大きな門に着くと、警察の方が門番をしていました。

おそらく、皇宮警察官でしょう。

 

とはいっても、べつにボディチェックや受付など面倒なことをする必要はなく、すんなりと入れます。

 

 

このように、砂利道が永遠に思えるほど続きます。

 

昭和天皇が崩御し「大喪の礼」が執り行われた際、今上天皇がこの道を歩かれたお姿が映像に残っていますね。

 

あの時も、わたし達が行った日のように雨模様だったそうで、感慨深いものがあります。

 

 

 

緑道が続きます。

そのどれもが美しい。

霧がかっているのがまた神秘的ですね。

 

「雑草という名の植物はない!

という昭和天皇の名言通り、生きとし生けるものすべてが、活き活きと自生しています。

 

こんな感じで、いたる所にコケが生えています。

 

 

昭和天皇は植物学者でもありました。

 

万能の天才・南方熊楠からも進講を受け、キャラメル箱に入った粘菌標本をもらったりもしています。

空の上でもこういった植物や粘菌の研究しているかと思うと、微笑ましくなってきますね。

激動の時代「昭和」を背負った人が眠る陵(みささぎ)

門から歩いて10分ほど経つと、大きな鳥居が。

 

大正天皇の陵です。

これは「多摩陵」と別に呼ばれています。

 

 

そこを参拝して、さらに先を目指します。

 

雪が積もったかのような砂利道……それもやや斜面。

この砂利、靴が入りこんでしまうぐらい深いのです。

もっとも、その音は緑と調和しているようで、歩いていて気持ちが良かったですね。

 

 

やがて、新たな鳥居が姿を現します。

 

ここに、激動の時代「昭和」を背負った人が眠っています。

 

雨で濡れていますが、木製の鳥居。

立派ですね。

 

うしろの緑が両手を広げて包み込んでいるよう。

霧が良い感じに出ているのも、また絵になります。

 

 

「昭和天皇武藏野陵」と刻まれた墓碑。

 

その後ろに見えるドーム状のやつが陵(お墓)です。

門が閉じられていますが、威圧感はなく自然と調和した印象でした。

あまりに重い「昭和」という時代

陵を前に、「昭和というのは、あまりに濃くて、あまりに重かった時代だったのだな」と再認しました。

 

昭和天皇は摂政宮として、20歳から日本の長を務められました。

しかしその2年後である大正12年(1923年)には関東大震災が発生。

ここからすでに、「激動の時代」がはじまっているのです。

 

1926年(大正15年/昭和元年)に124代目の天皇に。

当時、昭和天皇は25歳。

「百姓明、協萬邦」

つまり「国民の平和および世界各国の共存繁栄を願う」という意味から取られたこの昭和という年号ですが、それとは裏腹に、世界は未曾有の危機に見舞われます。

 

昭和4年(1929年)には、世界恐慌の波が日本にも到来。

それと連動するかのように、昭和5年(1930年)には昭和農業恐慌、昭和8年(1933年)には和三陸地震が発生。

昭和12年(1937年)には、盧溝橋事件を引き金に日中戦争が勃発。

 

そして、昭和16年(1941年)、日米開戦。

すぐに終わるはずだった戦争も、いつの間にか長期化していきます。

 

 

ここに、昭和天皇御一家の写真があります。

 

撮影日は、昭和16年12月7日、つまり日米開戦前日(日本時間)。

 

これほどまでに「重い家族写真」をわたしは知りません。

太陽が左から指しており、昭和天皇の上半身がくっきりと明暗が分かれているんですね。

そして、御一家が作る長い影……

 

天皇というのが、「一国家の主」であると同時に「一家の主」でもあることを示す象徴的な一枚です。

それにしても重い、重すぎます……

 

 

さて、日本だけで310万人もの戦没者を出したこの戦争は、昭和20年(1945年)に終わります。

文字どおり焼け野原となった皇国は、徹底的に敗れてしまいました。

 

翌昭和21年(1946年)、昭和天皇はいわゆる「人間宣言」をし、新たな「日本国憲法」ができます。

 

それからの流れは、もう身近な歴史ですね。

 

見事なまでに戦後復興を成し遂げ、あっという間に経済大国になりました。

そして、バブル経済がピークを迎えていた昭和64年(1989年)、昭和天皇は崩御します。

 

87年という、あまりに濃くそして歴史に残る生涯でした。

 

武蔵陵アクセス情報

そんな昭和時代に思いを馳せながらも、帰り道は新鮮な気持ちでした。

 

これも緑あふれる立地によるのが大きいですね。

自然を愛した昭和天皇もさぞ喜ばれているでしょう。

 

年中問わず行っても良いのですが、新緑や紅葉の季節はまた格別だと思います。

都心に近い森林浴場としても最適です。

 

ぜひ足を運んでみてください!

・アクセス

京王高尾駅・JR高尾駅北口から徒歩約15分

京王八王子駅・JR八王子駅北口から「館ヶ丘団地」行きバスで「御陵前」下車徒歩約15分

宮内庁公式サイト

 

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osika編集部です。 みなさんがちょっぴり気になるような事を少し掘り下げてみます。

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