LIFE

アートは名盤ジャケから学ぼう!ロックアルバム・ジャケット11選

アルバムのジャケットは、アートを身近に感じさせてくれます

 

というより、「アートを知りたければ、名盤のジャケットを見ろ!そして聴け!」と言いたくなります。

 

実際、現代アーティストの奈良美智は、「どんな絵画よりも、自分はロックのジャケットからアートを学んだ」と語っています。

美術手帖では『レコードジャケットから美術を学んだ』という連載をしていたほどですよね。

 

アートを知りたければ、小難しい教科書なんて入りません。

カッコつけて美術館めぐりをする必要もありません。

曲を流しながらジャケットをニヤニヤと眺めるだけで十分なのです!

 

そこで本記事では、「11個の洋楽ロック名作ジャケット」をご紹介してみたいと思います。

U2WAR

U2の出世作、『WAR』。

邦題では『闘』とも。

 

少年の目の鋭さ!

まるで、少年マンガに出てくるキャラクターのようです。

 

モデルはPeter Rowenという当時少年の俳優。

デビュー作の『ボーイ』では初心(うぶ)な感じだったのに、3作目にして戦闘民族並みに闘士あふれる表情に。

世界的な知名度を上げていくバンドの心情を、見事に表しています。

The Stone Roses ‘The Stone Roses

 

このジャケットで、ジャクソン・ポロックを知った人も多いでしょう。

 

ただし、ポロックの絵ではありません。

アートワークを担当したのは、ギタリスト、ジョン・スクワイアによるもの。

実際、ジョンは美術家としても活躍しており、世界中で展覧会を行っています。

 

ローゼズは、マンチェスター出身。

ザ・スミス、ニュー・オーダー、オアシスを輩出したマンチェスター・バンドの中でも、もっとも都会的なサウンドだったのがローゼスです。

ラスト・トラックである「I Am The Resurrection」は何度聴いても良い……俗っぽい言い方をするならすごく元気が出るんですよ。

The WhoWho’s Next

キッズ・アー・オールライト』と迷いましたが、やはりこちらで。

 

『2001年宇宙の旅』に登場するモノリスのようなコンクリートの石を背に向けて、何やら終えたらしきメンバー4人……

石にはなぜか液状のシミらしき跡、そしてズボンのチャックに手を当ててるメンバー……

 

つまり、立ちションしていたわけですね。

フーらしくて実に良いです。

 

その割にはこのジャケット、キレイというか神々しいんですよね。

合成したという空の景色と灰色の地上がよいコントラスを生んだのか……?

Talking Heads ‘Remain in Light

 

このジャケットを最初に知ったのは小学生ぐらいの時。

わたしが思ったことは「怖ッ!」。

 

今でも夜中にバンッて現れたら怖いですよ。

でも印象に残りますよね。

 

トーキング・ヘッズのメンバーはロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)という、世界一の美大に通う学生たちによって結成されました。

モア・ソングス』というアルバムでブライアン・イーノがプロデューサーになってから3枚目であるのが本作。

 

ポリリズムを導入しており、基本的にワンコードで構成されています。

なのでミニマル・ミュージック初心者にはうってつけのアルバムでもあります。

Public Image Ltd,’The Flowers of Romance

 

セックス・ピストルズのジョニー・ロットンことジョン・ライドンが結成したバンド、パブリック・イメージ・リミテッド(PIL)。

ピストルズの黄色いジャケットとパンクしまくっていたのは有名ですよね。

 

その時とは打って変わって、PILでは音楽性が非常に高まります。

その極地が、本作。

ベーシストが脱退し、ギターと太鼓のようなドラムとライドンの雄叫びだけ。

前衛的すぎる面もありますが、聞けば聞くほど味が出ます。

 

ジャケットという面では、地雷のようなアルミでパッケージされた『Metal Box』が知られていますが、個人的にはこちらを押します。

白人なのか東洋人なのか分からない女性が花をくわえて、ダンベルのようなものを掲げている不思議な写真。

前髪で目の表情が見えないのがまた惹かれますね。

 

ちなみにこの女性は、PILのビデオグラファーであったJeannette Leeという人です。

Bob DylanBlonde on Blonde

 

ロックというガキが聞くものを、文学の領域まで高めたのがこの男。

2016年にノーベル文学賞を受賞したのも記憶に新しいですね。

 

ディランのジャケットは当たり外れが激しいことでも有名。

特に70年代末〜80年代にかけてのキリスト教にハマっていた時期のは、いろんな意味でヤバいしダサい!

 

で、ひとつ選べとなったら、やはり『ブロンド・オン・ブロンド』。

カッコイイです、ディラン。

寒そうな感じがさらに良い。

このマフラー、ずっと探してるんですけど、なかなか見つからないんですよね。

 

関連記事ボブ・ディランのファッション~リーバイスからレイバンへと変貌した追憶の60年代

 

『ブロンド・オン・ブロンド』はロック史上初の2枚組アルバムと言われています。

「ローランドの悲しい目の乙女」という曲は11分もあるんですよ。

もはや物語詩です。

 

ディランを知りたければ、とりあえず『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』(1963)からこの『ブロンド・オン・ブロンド』(1966)まで、一気に聞いてみてください。

たった数年でここまで変化した人物、そうそういません。

The Velvet Underground and Nico ‘The Velvet Underground and Nico

 

おそらく、「ベスト・ロックアルバム・ジャケット」を選んだら、これが選ばれるでしょう。

あるいは同じくウォーホルが担当した、ストーンズの『スティッキー・フィンガーズ』。

 

1967年という名盤が量産された年の3月、本作は発売されました。

しかし、予想に反して初回プレスは3万枚。

 

「その3万枚を買ったみんながバンドをはじめたのさ」

とはブライアン・イーノの言葉。

その通り、「新しい音だけど、オレたちでも出来るかも!」と思わせてくれるバンド・サウンドだったのです。

 

Tシャツやポスターで多く目にするこのバナナジャケですが、ぜひとも中身も聞いてもらいたいですね。

特に「日曜の朝」のアメ玉を口の中で転がしているようなチェレスタの音が甘美。

……ま、歌っていることはドラッグやらSMやら、不道徳なことばっかなんですけどね。

The ClashLondon Calling

 

1979年にザ・クラッシュが発表した本作は、エルビス・プレスリーのデビュー・アルバムのパロディです。

 

面白いことに、プレスリーのそれよりも、こちらのクラッシュのパロディ版の方が有名になってしまいました。

 

よく勘違いされるのですが、叩き壊しているのはギターではありません。

メンバーのポール・シムノンのベースです。

ギターより重いベースですから、余計重力感が伝わってくるんですね。

ちょっとピンボケしているのも相乗効果を生み出しています。

The BeatlesRubber Soul

 

ビートルズの有名ジャケットといえば、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブバンド』や『アビイ・ロード』になるでしょう。

 

ですが個人的にはこの『ラバー・ソウル』がベスト。

1965年発表、というちょうど過渡期に発表されたこのアルバムは、ビートルズが単なるアイドルバンドからアーティスト集団になる瞬間を、真空パック保存したような作品です。

これを聴いた天才ブライアン・ウィルソンはすっかり打ちのめされて(+ドラッグをキメていたのもあって)、ビートルズ以上の作品を作ろうと決心します。

そして出来たのが『ペット・サウンズ』。

で、それを聴いたビートルズのメンバー達が作ったのが『サージェント・ペパーズ〜』。

 

まさにロックの青春時代。

天才たちによる奇跡の連鎖反応が、次々と生まれたわけです。

 

『ラバー・ソウル』のジャケットに話を戻すと、映っているメンバー、ぐんにゃりと伸びているんですね。

それに合わせてタイトルロゴもぐんにゃり。

このぐんにゃり具合が良いんですよ!

ロゴの色も、各国によって違う(たとえばアメリカ版だと緑)のも、比べてみると面白いんです。

Pink Floyd ‘Wish You Were Here

 

ロック・ジャケットをアート以上のものにしたのが、デザイン集団「ヒプノシス」です。

1968年以降、ピンク・フロイドのほぼすべてのジャケット・デザインを担当しました。

そのシュルレアリスムあふれる作風は、音楽界だけでなく、多くのメディアに影響を与え続けています。

 

それゆえ、あまりに名作が多く、ひとつに絞りきれません。

原子心母』の牛も良いし、『おせっかい』の耳と波紋も良いし、『狂気』のあの三角形も良いし、『ザ・ウォール』の壁とイカレ顔も良いし……

 

それでも、あえて1つを選ぶならこの『炎〜あなたがここにいてほしい』ですかね。

本作のモチーフに、初代ピンク・フロイドのリーダーであった、シド・バレットの存在があります。

世界的大成功を得てまさに絶頂期にあったフロイド。

その一方、薬物中毒と精神病で、見る影もなくなってしまった元リーダー。

 

その時、ロジャー・ウォーターズはじめ、メンバーが思ったのはただひとつ。

「(かつてのあなたが)ここにいてくれたら……」

 

本作のジャケットはそれを象徴しています。

燃えているにも関わらず、淡々と握手を交わす紳士……そのあまりにシュルレアリスティックな絵が、逆に切なくなってきます。

My Bloody ValentineLoveless

 

すべてのアルバムの中での、マイ・ベスト・ジャケット!

 

ピンクレモネードの中にいるような、美しい蛍光色……

中もピンクノイズであふれたギターの轟音……クジラが歌っているかのような音の塊。

不思議なことに、騒々しさよりも浮遊感でいっぱいなのです。

このジャケットのごとく。

 

1991年発表のマイブラのこのアルバムは、シューゲイザーの金字塔です。

おそらく、本作を越えるシューゲイザーモノは今後出てこないでしょう。

 

夜中にヘッドホンをして、サワー系のカクテルを飲みながら聞くと良いとトリップできますよ。

もちろん大音量で。

アナログ・レコードのジャケットは、部屋のインテリアに使える

ネットで音楽を聞くのがあたり前になった今、「ジャケットを眺める」という経験は希薄化しています。

CDはそもそも微妙なサイズですしね。

 

なので、アナログ・レコード(LP)をディスク・ユニオンやハードオフなど中古販売店で買ってみましょう。

100円で状態が良好なものが手に入ります。

 

べつにレコードプレーヤーを持っていなくても良いのです。

棚に置いても良いし、壁に貼り付けても良い。

それだけで部屋が見違えるようパッとするんです。

バカ高いアート作品を買うより、よっぽど健全なアート鑑賞法ですよ。

 

以上、『アートは名盤ジャケから学ぼう!ロックアルバム・ジャケット11選』でした。

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