ESSAY

お金って、なんだろう?

お金はだれだって欲しい。

なんでだろう?

 

それは、「可能性を買える」からだ。

いい服も、おいしいものも、大きなお家も、

お金さえあれば、とりあえず買える。

 

その意味で、

「カネで買えないものはない」

というのは真実だ。

 

「お金は汚い」

ともよく言うけども、お金にキレイも汚いもないんじゃないか。

だって、お金というのは、「道具」であって、それ以上でもそれ以下でもないのだから。

お金は「信用」の代理品

そもそもお金とは、「信用」を具現化したものだ。

円にしろドルにしろ、国家というブランド品だからこそ、価値がある。

正確には、「価値がある」と思い込むことができる。

 

だからわたし達は、原価数十円でつくられている紙幣や硬貨を、

それ以上に価値あるものとして、交換することができるのだ。

 

逆に言えば、国家の信用が無くなると(あるいは秩序がくずれると)、その国の貨幣は使い物にならない。

 

いちばん有名なのは、第一次世界大戦で負けたドイツ帝国のハイパーインフレだ。

「パピエルマルク」なる通貨は紙くず同然になって、子どものおもちゃになったほどである。

 

 

教科書にも使われる、有名な写真ですね。

 

その後ドイツは、新通貨「レンテンマルク」を発行し、落ち着きを取り戻しはする。

だがしかし!

いろいろあったのち、世界恐慌が襲来。

そして、アドルフ・ヒトラーという、美大くずれだけど、演説の天才が登場。

やがてドイツだけでなく世界は、さらなる大戦争を迎えてしまうのだ……!

国家がいちばん恐れるもの

というわけで、国家にとって貨幣とは、命綱に等しい。

国家≒貨幣、と言っても良いでしょう。

 

そのため、国家がもっとも恐れるのは、偽造と独自通貨、

つまり貨幣の価値や秩序を、勝手に変えられることだ。

 

たとえば日本は、偽造通貨に対する処罰が、とってもキビシイ。

最悪、無期懲役さえありえる。

 

また「独自通貨」も、国家にとっては避けたいものだ。

 

たとえば、東京23区のある区(仮に足立区としましょう)が、

その区内だけで使用可能な通貨(足立円)を発行し、流通したとしよう。

もうその時点で、「足立国」なる独立国家の成立が、事実上可能となるのだ。

 

だから独立国家を作るには、まず通貨を作れば良いことになる。

それが最大の武器となる。

国家からすれば、地方が独立したら、資源や税金が取れなくなってしまう。

だから、独立を阻止するわけだ。

最近のヨーロッパ情勢(北アイルランドや、カタルーニャの独立運動)を見ても、それは明らかですね。

仮想通貨は世界を変えるか?

その一方で、「仮想通貨」というのが大流行している。

これは名前どおり、主に電子上(=仮想)で発行される通貨のこと。

つまり、国家ブランドなんてのは、一切ないお金だ。

 

ビットコインや、イーサリアム、リップルなんてのが有名所。

他にも、有名人が仮想通貨(≒独自通貨)を発行していたりする。

 

この仮想通貨、これからよりいっそう普及するとは思う。

有名人に限らず、いろんな人が、「自分通貨」を発行する時代がくるはずだ。

 

しかし、その根底にあるのも、やはり「信用」。

信用がなくなれば、国家ブランドだろうが仮想通貨だろうが、お金の価値は崩壊する。

 

なので最終的には、「情けは人のためならず」とか、「お天道様が見てるよ」、

なんていう道徳的なことに行きつくだろう。

だって、悪いことしてる人の通貨なんて、誰も使いたくないもんね。

 

ま、「独立国家成立」なんて野望を抱かない限り、

善良な小市民として生きていた方が、結局は得なんじゃないか、という話です。

長いものには巻かれろ、という感じでね。

〈文/伊東ふうが〉

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